都市部では広い庭を持つことが難しいですが、小さな庭やベランダを工夫することで、室内から緑を楽しむことができます。そのための有効な設計が2階LDKです。2階にリビングを設けることで、眺望やプライバシーを確保しつつ、開放感のある空間を実現できます。さらに、広いベランダを庭のように活用し、自然を取り入れることで、自然と調和した心地よい暮らしが可能になります。
目次
庭のある広い平屋を取得する難しさ
広々とした庭を持つ平屋は、多くの人々にとって理想的な住まいです。開放感のある室内空間と自然と調和した庭は、心地よい暮らしを提供し、家族や友人との集いの場としても最適です。しかし、広い敷地を希望する場合は初期費用やメンテナンスについても検討する必要があります。
◇庭付き平屋を建てるには十分な面積が必要
庭付きの平屋を建てるには、広い土地が必要です。平屋は他の多階建ての家に比べて水平方向に広がるため、同じ居住スペースを確保するにはより多くの土地が必要となります。また、庭を設けたい場合、そのスペースも確保する必要があります。
土地が広ければ広いほど、より大きな庭や余裕を持った建物の設計が可能ですが、その分、土地の価格が上昇するため、予算とのバランスを考慮する必要があります。
◇地域の建ぺい率から必要な面積を検討するのも大切
建ぺい率とは、土地の面積に対して建物が占めることができる最大の面積の割合を指し、地域によって異なります。この建ぺい率を考慮することは、土地を購入し家を建てる際に非常に重要です。
例えば、建ぺい率が50%の地域では、土地の半分までしか建物を建てることができません。広い庭と平屋を実現するためには、必要な建物の面積と庭のスペースを確保できるだけの十分な土地が必要です。したがって、土地を選ぶ際には、地域の建ぺい率を確認し、計画に必要な土地面積が確保できるかどうかを慎重に検討することが求められます。
小さな庭でも緑を楽しむコツや懸念点とは
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都市部における住宅環境では、広い庭を持つことは難しいかもしれませんが、小さな庭でも十分に緑を楽しむことができます。限られたスペースを有効に活用し、工夫次第で豊かな自然を感じることができるのです。
しかし、小さな庭を活用するにはいくつかのコツと注意点があります。以下では、小さな庭でも緑を楽しむための方法と、注意すべき懸念点について詳しくご紹介します。
◇枝が広がりすぎず日陰に強い草花を選ぶ
小さな庭や限られたスペースでガーデニングを楽しむためには、植物選びが重要です。特に枝が広がりすぎず、日陰でも育ちやすい草花を選ぶことがポイントです。日陰に強い植物を選ぶことで、日照条件が限られる都市部の小庭や、建物の影になりがちな場所でも美しく緑を保つことができます。
また、成長しても大きくなりすぎない種類を選ぶことで、庭が乱雑になるのを防ぎ、整理整頓された美しい空間を維持できます。
◇門まわりや道路側に花壇を設置
門まわりや道路側に花壇を設置することは、限られたスペースを最大限に活用するうえで効果的です。これにより、家全体の印象を華やかに演出でき、通行人の目を引くことができます。
花壇には、季節ごとに色鮮やかな花を植えることで、四季折々の変化を楽しむことができるとともに、家の顔としての役割も果たします。ただし、植物の選定には注意が必要で、道路に近いため排気ガスや塵埃に強い種類を選ぶと良いでしょう。また、定期的な手入れが必要なため、メンテナンスのしやすさも考慮することが大切です。
これらのコツを活用することで、小さなスペースでも効果的に緑を楽しむことが可能です。美しいガーデニングは、見た目の美しさだけでなく、生活の質を向上させる効果もあります。
2階リビングの魅力と希望を叶える設計力
2階リビングの魅力は、その眺望の良さとプライバシーの確保にあります。静かな空間で周囲の景色を楽しみながら、自然光をたっぷり取り入れた明るいリビングを実現できます。さらに、広々とした空間と開放感を演出する設計力があれば、住まいの快適さが一層増すことでしょう。
◇2階リビングという選択肢の特徴
2階にリビングを設けることは、眺望やプライバシーを重視する場合に理想的です。地上の騒音から離れて静かな空間を確保し、周囲の景色を楽しめます。また、日当たりも良くなり、自然光を最大限に活用できます。
リビングに開放感を求めるには、広々とした空間、外の視線を遮ること、日当たりと風通しの良さが重要です。これらを実現するために、2階リビングは最適です。バルコニーと一体化させることで横に広がり、勾配天井で縦にも広がります。プライバシーも確保しやすく、カーテンや窓を開けやすくなります。
◇住友林業なら経験豊富なプロフェッショナルがサポート
住友林業では、家づくりの際に専任のプロジェクトチームがサポートします。このチームは、専門知識と経験を持つプロフェッショナルで構成されており、お客様の理想を形にするための総合的なサポートを提供します。
設計段階から完成まで、建築士、インテリアコーディネーター、工事担当者、エクステリアプランナーなどが協力し、各家族のニーズに合わせた最適な住まいを設計し、具現化します。
2階LDKと広いベランダの理想的な施工事例
自然を愛する施主夫婦が、広い庭を諦めても自然を楽しむために選んだのが、2階LDKと広いベランダの設計でした。以下では、2階LDKと広いベランダを活用した理想的な施工事例をご紹介します。
◇2階LDKならではの勾配天井のある広い空間
施主の希望は、庭のある緑を楽しむ暮らしでした。しかし、希望に合う土地が見つからず、約40坪の土地を購入して2階建ての住まいにすることに決めました。施主の希望を叶えるために設計担当が提案したのが2階LDKでした。
この提案は、2階でもベランダを広くとることで庭のように楽しめるスペースを作り出し、室内に緑を取り込むことで理想の暮らしを実現するものでした。さらに、平屋の魅力である勾配天井を採用することで、開放感のある広い空間を作り出しました。
◇デッキスペースのあるバルコニーが庭代わり
こちらの事例では、2階LDKに設けられたバルコニーが、まるで1階にある庭のように活用されています。バルコニーは室内からフラットに続くデッキスペースと、そこから一段下がったタイルスペースで構成されており、自然と一体感のあるデザインとなっています。背の高い木々を植え、2階の窓からも緑が眺められるように工夫されています。
さらに、室内にはオープン棚やカウンターが随所に設けられ、小物や緑を飾るスペースが確保されています。これにより、2階にいながらも1階で暮らしているかのような感覚が得られます。夕方には、室内から漏れる光がバルコニーを柔らかく照らし、心を和らげる効果もあります。
◇木材を用いたナチュラルな雰囲気が一貫している
室内全体に使用された木材や珪藻土などの自然素材は、心地よさを感じさせます。リビングの床にはオーク材、天井にはレッドシダー、壁には珪藻土が採用されており、自然素材がふんだんに使われています。これにより、暑い夏も寒い冬も快適に過ごせる優れた住宅性能が実現されています。
キッチンもナチュラルな雰囲気を大切にしており、木の風合いが一貫して用いられています。料理をしていてもリビングや窓外の様子を眺めることができ、開放感があります。ご夫婦は水まわりの収納も木で統一し、ナチュラルな雰囲気にこだわっています。
このように、家の内装全体を木の温もりが感じられるナチュラルテイストの素材や色味にすることで、緑や小物が一層引き立つ空間を実現しました。
広い庭のある平屋は理想的な住まいですが、取得には広い土地と予算のバランスが必要です。建ぺい率など地域の規制も考慮する必要があります。小さな庭でも緑を楽しむコツとして、日陰に強い植物の選定や門まわりに花壇を設けることが挙げられます。これらの工夫で、限られたスペースでも自然を感じる暮らしが可能です。
一方、2階リビングは眺望とプライバシーを確保でき、広々とした空間を作り出します。設計力により、自然光を取り入れた明るいリビングが実現できます。住友林業のプロフェッショナルチームがサポートし、理想の住まいを具現化します。
2階LDKと広いベランダの事例では、室内から続くデッキスペースとタイルスペースを設け、1階の庭のように活用しています。背の高い木々やオープン棚を取り入れ、自然を感じる空間を実現。オーク材の床やレッドシダーの天井、珪藻土の壁など、自然素材を用いたナチュラルな雰囲気が一貫しており、緑や小物が映える空間となっています。