自然素材の家は、無垢材や漆喰のぬくもりや質感が魅力なだけでなく、安全性の高い住まいとしても注目を集めています。近年、その健康面やデザインの多彩さから、自然素材を用いた注文住宅が愛知県でも人気を博しています。この記事では、自然素材の注文住宅が持つさまざまなメリットを詳しく探求し、その魅力に迫ります。
目次
自然素材の注文住宅で得られるメリット
近年、自然素材の注文住宅が注目されているのは、自然素材の住まいにはさまざまなメリットがあるからです。こちらでは、自然素材の注文住宅で得られるメリットを、ご紹介いたします。
◇こだわりのデザインと意匠性の楽しみ
自然素材とは具体的に無垢材、漆喰、珪藻土などです。無垢材は主に床材、天井材などに使用しますが、木の持つ美しい木目と色味が魅力です。漆喰と珪藻土は壁に使う素材で、漆喰は古くから城などで使用されてきましたが、珪藻土は比較的最近、約30年から40年ほど前に使われるようになりました。
無垢材は木の種類を変えたり、漆喰と珪藻土は色と塗り方に変化をつけたりすることで、和風だけでなく、和風モダン、ヨーロッパ調など幅広いデザインが可能です。住まいに自然素材を取り入れることで、こだわりのあるデザインや意匠性を楽しめます。
自然素材の家は、経年変化を楽しむことができる点も魅力です。木材の素材感や、経年変化による色合いの変化なども、その家ならではの味わいとして愉しむことができます。
◇自然素材で暮らしを健康的に
合板や壁紙に使われる接着剤、防腐剤などに含まれるホルムアルデヒドは、シックハウス症候群、化学物質過敏症、喘息、アトピー、アレルギーなどを発症する原因となります。自然素材は化学物質を含まないため、住まいによる健康被害を受ける心配がありません。
◇自然素材ならではの機能を生かす
自然素材には、温もりを感じられる見た目だけでなく、自然素材ならではの機能が備わっています。無垢材は、床材に使われるタイルや石材などと比較すると肌触りがよく、柔らかいのが特徴です。足や膝への負担が少なく素足で歩けます。このため、まだ足元のおぼつかない小さな子供でも安心です。
また、漆喰と珪藻土は消臭効果があり、珪藻土には調湿機能も備わっています。漆喰には珪藻土ほど調湿機能はありませんが、強アルカリ性のためカビを防止するのに効果的です。自然素材を取り入れと室内を清潔に保てるので、住環境も整います。
自然素材の注文住宅の注意点とデメリット
残念ながら自然素材には、いくつかの注意点とデメリットもあります。自然素材の注文住宅を建築する際に注意すべき点は、次のふたつです。
◇経年変化と手入れへの対応は必要
自然素材は、時間の経過と共に独特な色合いを楽しめる反面、手入れに多少手間がかかります。自然素材の手入れをする際の注意点は、次のとおりです。
無垢材
湿度に弱く膨張や収縮が原因で、反りや割れが生じやすい性質があります。特に乾燥しやすい秋から冬は収縮対策、湿度が高くなる梅雨から夏は膨張対策が必要です。反りや割れが生じないように、夏は除湿機、冬は加湿器を使って、室内の湿度調整を行いましょう。
珪藻土
壁紙の汚れは洗剤や重曹などを使って簡単に落とせますが、珪藻土は汚れが落ちにくいため拭き掃除が難しいのが難点です。ただし、珪藻土の塗り直しや補修は、クロスの張り替えより簡単にできます。
漆喰
住環境によっては、ひび割れが生じることがあります。施工下地にも影響されるため、業者選びが重要です。
◇コストを受け入れる必要あり!
自然素材はもともと高価で、施工にも手間と時間がかかるため、自然素材の注文住宅を建てる場合、一般的には建築費用が通常の2から3割高くなることがあります。自然素材の住まいを建築する際は、コストを受け入れる必要があります。
ただし、壁紙の耐久年数が10から15年なのに対し、無垢材の壁の耐久年数は50から100年といわれています。自然素材のメリットと耐久年数を考慮すれば、自然素材は高いとはいえないでしょう。どうしてもコストが気になる場合は、構造部分を集成材に変更したり、無垢材の種類を変えたりすればコスト削減が図れます。
◇安全な住まいを追求するなら素材を確認
自然素材であっても、一部の素材は薬剤処理や接着剤で加工されることがあります。これらの処理や接着剤にはVOC(揮発性有機化合物)が含まれることがあり、健康に影響を及ぼす可能性があります。建材や仕上げ材に使用されている素材が体に優しいかどうかを確認しましょう。
また、家の外観や内装の仕上げだけでなく、隠れた部分にも注意が必要です。下地材や構造材に使用される素材が健康に影響を及ぼす可能性があります。素材の選定や施工方法についても検討しましょう。
愛知県で自然素材住宅を建築する際の工務店選びのポイント
自然素材の住宅は、プレハブ住宅と異なり、工務店によって仕上げが大きく影響されるため工務店選びが非常に重要です。こちらでは、愛知県で自然素材住宅の建築をご検討中の方のために、工務店選びのポイントをご紹介いたします。主なポイントは、次のふたつです。
◇複数の工務店で話を聞く
愛知県内にも、自然素材住宅を建築する工務店が数多く存在しますが、同じような設計の自然素材住宅でも、工務店によって建築費用は異なり、対応している工法やデザインも違います。
まずは、複数の工務店の話を聞いて、見積りを依頼し、自然素材のグレード、建築費用、サービスなどを比較し検討することが大切です。注文住宅を建てる際は、担当者との相性が悪かったり、対応力が乏しかったりすると、注文住宅の建築プロセスがスムーズに行きません。職人との円滑なコミュニケーションを図るためにも、担当者の良し悪しも工務店を選ぶ際の重要なポイントです。
◇工務店の実績をよく確認する
施工実績が豊富ということは、高い技術力と社会的信頼の裏付けとなります。ただし、自然素材の住宅でも、シンプルモダン、ナチュラルモダン、カリフォルニアテイストなどさまざまなデザインがあり、工務店によって得意分野が異なります。
工務店の実績を調べる際は、自然素材の注文住宅の実績だけでなく、好みの住まいの施工実績が豊富にあるか重要です。好みの住まいの施工実績が豊富な工務店は、提案力が優れているだけでなく、情報共有もしやすく、理想の住まいを実現させやすくなるでしょう。
自然素材の注文住宅には多くのメリットがあります。まず、自然素材を使用することで、こだわりのデザインや意匠性を楽しむことができます。無垢材、漆喰、珪藻土などを使い、幅広いデザインスタイルを実現できます。また、自然素材は経年変化を楽しむことができ、木材の質感や色合いの変化が家の独自の魅力となります。
さらに、自然素材の住まいは健康にも良い影響を与えます。合板や壁紙に含まれる有害物質がないため、シックハウス症候群やアレルギーなどの健康被害の心配がありません。また、自然素材には特有の機能もあり、無垢材は肌触りが良く、漆喰や珪藻土には消臭効果や調湿機能があり、室内環境を改善します。
ただし、自然素材の注文住宅には注意点もあります。経年変化に対する手入れが必要であり、無垢材や珪藻土などの素材ごとに異なる注意が必要です。また、自然素材の建築費用は通常の住宅に比べて高くなることが一般的ですが、その耐久性を考慮すると、コストは妥当と言えます。
最終的に、自然素材の注文住宅を建てる際には、工務店の選択が重要です。複数の工務店と話し合い、見積りを比較し、施工実績と提案力を確認することがポイントです。自然素材の注文住宅を理想通りに実現するためには、工務店の選定が鍵となります。