愛知で注文住宅を検討している方は、ウッドショックによる住宅への影響について知っておくとよいでしょう。
ウッドショックは、新型コロナウイルスの影響で全世界的に木材の需要が急増し、供給が追いつかないことで木材価格が高騰しています。ウッドショックは、住宅建築にも大きな影響を及ぼしており、施工価格の上昇や住宅の着工遅延が発生しているのです。住宅を購入する際には、予算を適切に管理し、木材価格の変動への柔軟な対応力が求められます。
目次
コロナ禍による需給変化とウッドショックとは?
新型コロナウイルスが猛威を振るっていた2021~2022年頃、愛知県以外の地域でも多くのハウスメーカーが坪単価および住宅価格の値上げに踏み込みました。その主な原因のひとつとして挙げられるのは、ウッドショックによる影響です。こちらでは、ウッドショックについて、詳しくご紹介いたします。
◇ウッドショックとは
ウッドショックとは、新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっていた時期である2021年頃から発生している、木材不足および価格高騰のことを指します。これにより住宅の柱や梁、土台などに使われる建築用木材の調達が以前よりも困難になりました。
◇ウッドショックが起こった理由
新型コロナウイルスによる住宅の需給変化が、ウッドショックが発生した最大の原因であると言われています。新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、在宅勤務(テレワーク)が世界中で普及しました。これにより、アメリカや中国などで快適なテレワークを可能とする住宅を新築したいという方が急増したことにより、木材不足および価格高騰につながったのです。
ウッドショックによって住宅価格が上昇する?
現在、多くのハウスメーカーが坪単価および住宅価格の値上げを行っています。それ以外にも、ウッドショックは住宅建築に様々な影響を与えているのです。こちらでは、ウッドショックによる住宅価格の変化やそのほかの影響について、詳しく紹介いたします。
◇施工価格が上昇
日本では6割強ほどの木材が輸入製品です。そのため、ウッドショックによる木材不足および価格高騰により、住宅の施工価格が上昇しつつあります。
木造住宅の価格の中で、木材が占めている割合は約1割です。3,000万円の住宅の場合、およそ300万円が木材の価格となります。木材価格が2割上がると、木材の価格は360万円になり、トータルで60万円の上昇となるのです。
このように、ウッドショックによる木材の価格上昇は住宅の施工価格にも影響を与えます。実際に、全国規模で展開している大手ハウスメーカーの多くは住宅価格の値上げを行っているのです。
◇住宅の着工が遅れる
住宅を新築される際、非常に多くの木材を使用します。しかし、ウッドショックが起こっている場合、木材の入手が困難となるのです。ほとんどの木材を輸入製品に頼っている日本では、ウッドショックによる木材不足の影響が大きく、住宅の着工や工期が遅れる可能性があります。
◇入手困難な木材も
家を建てる場合、さまざまな場所に木材が使われます。ウッドショックの影響で、柱や梁といった建物の構造を担う材料は確保できていても、間柱や垂木といった部分に使われる木材の確保が難しい場合もあるのです。
また、住宅の新築に使用される木材には、さまざまな種類のものがあり、種類によっては入手困難なものもあります。入手困難になりやすい素材の例として挙げられるのは、ホワイトウッド集成材、レッドウッド集成材、ベイマツ乾燥材、スギ乾燥材などです。
予算内に収めるには工務店への相談が大事
通常、住宅の新築に費やせる費用は無限ではありません。そのため、住宅の購入費用を予算内に収めたいのであれば、工務店やハウスメーカーへ相談するとよいでしょう。こちらでは、住宅の購入費用を予算内に収めるために考慮すべき点について、詳しく紹介します。
◇資材の変更
ウッドショックなどにより、木材の価格が高騰している場合、使用する資材の変更を検討するとよいでしょう。木材は種類により、価格が大きく異なるため、場合によっては建築費用を抑えられる可能性が高いです。
◇購入タイミングを検討する
検討を重ねても予算を超えてしまうようであれば、住宅を購入されるタイミングの検討を推奨します。しかし、タイミングを検討される場合、価格変動の予測は非常に困難であることを決して忘れてはなりません。
◇影響が少ないうちに購入
住宅の購入を検討しているのであれば、ウッドショックの影響が少ないうちに購入してしまうのもよいでしょう。ウッドショックがいつまで続くかは定かではないため、今後の深刻化や長期化の可能性を考慮した柔軟な判断が求められます。
余裕のある返済計画で月々の支払いを楽に
注文住宅の購入において、身の丈に合わない返済計画を立ててしまうと、月々の支払いが家計を圧迫し、生活が困窮してしまう恐れがあります。しかし、住宅を購入する際、慎重に検討することで様々な負担を減らせるかもしれません。こちらでは、注文住宅の購入において慎重に検討することによる利点を、詳しく紹介します。
◇コスト削減につながる
床面積が増えれば増えるほど、それに比例して、住宅の購入費用が高くなってしまいます。つまり、床面積を減らし、使用する木材なども建築材料の量を下げることにより、費用を抑えられる可能性が高まるのです。また、間取りを見直し、無駄な空間をなくすことで大幅なコスト削減が期待できるでしょう。
◇より資産価値が高い家の購入に繋がる
新築の住宅を購入するにあたり、資産価値や売却する時のことを考慮していなかった方も多いでしょう。しかし、住宅の購入を検討しているのであれば、売却時のことを考慮し、資産価値の高い家を求めた方がよいです。なお、資産価値の高い家づくりを行いつつ、予算内で理想通りの住宅を実現させるために、実績のある工務店やハウスメーカーへ相談することを推奨します。
◇住宅ローンの返済が楽になる
少しでも早く住宅を購入することにより、住宅ローンの返済が楽になると言われています。その理由として、45歳以下で住宅を購入された場合、住宅ローンの返済期間を最長の35年に設定できるためです。
金銭的に余裕がないうちは住宅の購入を夢のように思われるかもしれません。しかし、一般的に年齢が進むにつれ、収入が増えるため、将来的に余裕のある生活が期待できます。長い目でみると、少しでも早く住宅を購入しておくことで得られる利点は非常に大きいと言えるでしょう。
ウッドショックは、2021年頃から始まった木材不足と価格高騰の現象で、新型コロナウイルスによる在宅勤務の普及や住宅の需要増加が原因とされています。これにより、日本の住宅建設に必要な木材の供給が不安定になり、施工価格の上昇や住宅価格の値上げが進んでいるのです。木材価格の上昇は、木造住宅の建築コスト全体にも影響を及ぼし、工事の遅延や木材の入手困難も生じています。
住宅を購入する際には、予算内で抑えるための工夫が重要です。木材の価格高騰に対処するために使用する資材の変更や、購入タイミングを考えることが有効といえます。また、ウッドショックの影響が深刻化する前に購入を進めることも1つの方法です。
床面積の縮小や資材の変更でコストを削減し、資産価値の高い家を選ぶことで、将来的な売却時にも有利になるでしょう。年齢が進むにつれて収入が増えることを考慮して、早めの住宅購入を検討しても良いかもしれません。