家を建てるというのは、一生に一度か二度の大きな決断です。夢を実現するためには、多くの費用が必要となります。
しかし、経済的負担を軽減するための手段が存在します。それが、住宅補助金制度です。住宅補助金制度を利用すれば、大切な家族と過ごす新しい家を、より手頃な価格で手に入れることが可能です。
目次
新築購入や建築でもらえる住宅補助金とは?
住宅補助金とは、国や地方自治体が新築住宅の購入や建築を支援するために提供する金銭的な援助のことを指します。住宅の購入や建築を計画している人々にとって、大きな経済的な負担を軽減する手段となります。
補助金は大きく分けて、国から出る補助金と地方自治体から出る補助金の2種類があります。ここでは国から出る主な補助金制度について説明します。
フラット35
民間金融機関と住宅金融支援機構が提携して提供している、最長35年の全期間固定金利の住宅ローンです。借入額は100万円以上8,000万円以下。対象となる住宅は、一戸建て、連続建ておよび重ね建ての場合は70㎡以上、共同建て(マンションなど)の場合は30㎡以上となっています。
出典元:住宅金融支援機構「フラット35」
こどもみらい住宅支援事業
こどもみらい住宅支援事業は、子育て世帯や若者夫婦世帯が注文住宅を新築で建てる際に、一定の省エネ性能を満たす住宅に対して補助金が支給される制度です。
補助金の額は、ZEH住宅であれば100万円、高い省エネ性能等を有する住宅であれば80万円、一定の省エネ性能を有する住宅であれば60万円となっています。
こどもエコすまい支援事業
こどもエコすまい支援事業は、こどもみらい住宅支援事業と同様に、子育て世帯や若者夫婦世帯が新築住宅を取得する際に補助金が支給される制度です。補助金の対象となる省エネ性能は、ZEH住宅に限定されています。
※こどもエコすまい支援事業は現在(2023年10月)、補助金申請額が予算上限に達したため、交付申請(予約含む)の受付を終了しています。
ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)補助金
ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)補助金は、エネルギー消費量を大幅に削減し、自宅で発電することでエネルギーの自給自足を目指す住宅の建築を支援するための補助金です。
ZEH基準を満たす新築住宅を建築する場合に適用されます。補助金の額は、建築する住宅の性能や規模により異なります。
出典元:一般社団法人 環境共創イニシアチブ「2023年の経済産業省と環境省のZEH補助金について」
ZEHについてもっと知る!地域型グリーン化事業
地域型グリーン化事業は、地域の環境改善を目指す事業で、地域全体でのエネルギー消費の削減やCO2排出量の削減を目指しています。補助の対象になる木造住宅は、長寿命型(認定長期優良住宅)、ZEH、Nearly ZEH、ZEH Orient、認定低炭素住宅です。
出典元:地域型住宅グリーン化事業(評価)「令和5年度地域型住宅グリーン化事業 グループ募集の開始について」
減税制度も併せて利用しよう!
新築住宅を購入する際には、住宅補助金だけでなく、税制面での支援も受けられます。制度を利用することで、家を建てるコストを大幅に抑えることが可能です。
住宅ローン減税制度
住宅ローン減税制度は、新築住宅を購入した際の住宅ローンの利子を一部控除する制度です。毎年の住宅ローン残高の1%を10年間、所得税から控除できます。また、所得税で控除しきれない分は住民税からも一部控除できます。
建物の取得価格は上限4,000万円のため、最大控除額はローン1~10年目の場合に400万円、11~13年目の場合に80万円となります。
不動産取得税の軽減制度
不動産取得税の軽減制度は、新築住宅を購入した際にかかる住宅取得税を軽減する制度です。新築住宅の価格の一部が税金として控除されます。
なお、不動産取得税は都道府県に収める地方税になります。要件や控除額は各都道府県によって異なりますので、詳しくは各都道府県税事務所の窓口や、公式ホームページにて確認してください。
愛知県で使える補助金制度
愛知県の各市町村では、新築住宅を建てる際に利用できる補助金制度が多く存在します。ここではその中からいくつかをご紹介いたしますので、愛知県の各市町村にお住まいの方は併せて利用してみてください。
岡崎市産材住宅建設事業費補助金
岡崎市内で伐採された木材(岡崎市産材)を使用して、一戸建ての新築・増築・改築を行った場合に利用できる補助金制度です。
補助額は、主要構造材に使用する市産材1㎥あたり2万5千円、上限30万円、内装材に使用する市産材1㎡あたり5千円、上限20万円となっています。
豊橋市 家庭用エネルギー設備等導入補助金
豊橋市内のZEH住宅、また太陽光発電設備や、燃料電池、リチウムイオン蓄電池など、家庭用のエネルギー設備等の設置費用を補助してもらえる制度です。
補助額は、ZEH住宅が一律16万円、太陽光発電設備(既築住宅のみ)が1kWあたり1万2千円(上限4万8千円)、燃料電池が4万円、リチウムイオン蓄電池が1kWhあたり1万円(上限7万円)となっています。
碧南市新築住宅建設等促進補助金
碧南市内にて、令和4年1月から令和4年12月までに住宅を新築または購入した方を対象とした補助金制度です。(令和5年度に新たに固定資産課税(補充)台帳に登録された住宅が対象)
補助額は、固定資産課税(補充)台帳に登録された当該住宅の固定資産評価額の0.7%で、限度額40万円となっています。
愛知県で家を建てる際には、補助金制度を活用することで、大きな経済的支援を受けることが可能です。特定の条件があり、状況に合った制度を選び、適切に申請することが重要です。
各市町村でも独自の補助金制度が設けられているため、地域によってはさらなる支援を受けられる可能性があります。補助金に関する情報を収集して活用し、より良い住まいづくりを目指しましょう。